木材
樹種は同じでも、天然の木は一つ一つ、木の個性があります
木には、人と同じように個性があります。
節があったり、まっすぐな柾目や山形の杢目など、一つとして同じでない色々な表情が木にはあります。その木、一つ一つを木のことを知り尽くした職人が製材加工から管理をすることで、良質な木材の供給を実現しています。
近くの山の木を育てること
私たちは埼玉県産の西川材の産地に山林を所有し、木を育てています。
木を扱う仕事をしているからこそ、森と木の恩恵に感謝し、循環させることが大事なことだと考えています。
建築に用いる木材は植林し、長い年月(50年、60年)を経てやっと伐採できます。
日本の国土の70%は森林面積であり、森林の循環サイクルが壊れると国内の森林は放置され、荒廃し、土砂災害を防ぐ力も弱くなってしまいます。
地球温暖化防止の観点からは、成長期の森林による二酸化炭素の吸収による削減効果が、非常に高いものとされています。
輸送コストの面からも国産材を使うことで格段に二酸化炭素を抑制できます。
山の木を育てることは、木材として木を使うためでもありますが、「木材の地産地消」は地元の森林を守り、下流域の安全な生活を守るためにも必要なことです。
そのためにも、その土地に住む私たちが、伐採と植林のバランスのとれた循環を整え、積極的にその土地の木を有効に利用していくことが必要です。
親から子、そして子から孫へと、この価値のある貴重な環境を残すことが大切な我々の使命なのです。
製材に使うすべての原木を自社所有林から搬出することは難しいです。ですが、木を育て続けることは、材木屋のプライドとして、木を見る目を養う上でもとても大切なことです。
西川材
「西川材」という言葉を聞いて、どこの産地の木材だかすぐにお分かりになる方は木材の事に詳しい方だと思います。正直、全国的には無名ですし、関東でもあまり知られていないかもしれません。
「西川材」の産地は、埼玉県の西部に位置する飯能市・日高市・毛呂山町・越生町にまたがった地域です。
江戸時代から荒川の支流である入間川・高麗川・越辺川を経由して運搬されていました。
江戸から見て、この地域は西に位置しており、「西の方の川から流れてくる木材」ということで「西川材」と呼ばれるようになりました。
弊社から数百メートルのところには越辺川が流れています。江戸の中期頃からは越辺川の筏流しとして、現在の鳩山町今宿の今川橋辺りの河川敷には筏の係留地がありました。
そこは筏を組み直す一大集積場として栄えていたそうです。
祖先は筏に乗っていたとういう言い伝えがあります。
共和木材でも、毛呂山町、越生町、鳩山町に自社林を所有しています。育林しながら、この木材を新築注文住宅やリフォーム・リノベーション工事に取り入れています。
原木の仕入れから商品の出荷まで、一貫した品質管理
共和木材では、商品の品質を保つために、自社山林で育てた木や、原木市場などから原木を仕入れをしています。
また、原木の状態から乾燥、そして木材の加工までを、一貫して自社工場で手がけています。
木材を知りつくした当社スタッフの厳しい目で、常に木材の状態を把握し、最適な環境で加工・保管をしています。
違法伐採や産地偽装などが問題視される昨今、どの木がどこから来たかといった「トレーサビリティ」の観点からも、お客様に信頼いただける製品づくりを心がけています。
安定した埼玉県産木材を提供することが、私たちの使命です。
天然乾燥で、じっくりと木の良さを引き出す「寝かせる」工程
共和木材では、木材を天日で乾かす「天然乾燥」を得意としています。
じっくり、時間をかけて自然乾燥させています。
含水率をしっかり下げ、安定した強い木材にするために、天然乾燥は半年から数年と、人工乾燥の何倍もの時間がかかりますが、木本来の良さを残したまま、乾燥させることができます。
乾燥していく過程で人工乾燥などのように化石燃料を使う必要はありません。
天然乾燥をする工程をするには、時間と場所が必要ですが、共和木材では、木材を大量にストックできる敷地環境を整えています。
その品質を最大限に生かせる天然乾燥で、じっくりと時間をかけてお客様にお届けします。
「適材適所」という言葉
日本の伝統建築の中で生まれた言葉「適材適所」。
製材・乾燥する過程で生じる“くるい”を調整し、柱・構造材・内装材など、それらが最も適した部材に加工していきます。
そして、次々と新たな現場へ運ばれ、強い家の骨格を築きます。