鶴ヶ島の注文住宅の現場です。
ようやく引き渡しも終わり、一安心です。
設計から考えると長い年月携わってきたので、嬉しいのと、ちょっと寂しい気持ちがあります。
ほぼ毎日、現場に通っていたので、人様のものですが愛着があるのでいつも引き渡すときはそう感じます。
これから愛着を持って住んでいただけたらと思います。
忙しさに感けてなかなかブログに写真をアップできていなかったのですが、写真も整理できつつあるので、今までアップできなかった写真を数回に分けてアップしていきたいと思います。
まずは床材の話からです。
床材には何種類かの床材を使用しています。
写真の左からハードメープルの突板、インドネシアチークの無垢材、ヒノキのキッコウ加工の無垢材、ホワイトアッシュのキッコウ加工ウレタンクリアーブラック塗装の無垢材そして平積加工の竹です。
2階とロフト階はハードメープルを使用しています。
床材に使用した、このハードメープルは突板で無垢材ではないですが、使用したメーカーのこのシリーズは突板は上品な仕上がりで、通常では無垢材と変わらないかそれ以上の値が張ります。
メーカー名はブログには掲載できないのですが、知る人が見ればすぐにわかるいい床材です。
実は使用した床材は通常のルートでは手にい入らない理由があります。
材木屋だからこそたまたま手に入れられました。
板厚は正規品より0.5mm薄いです。ですが見た目は正規品と全然変わらないというか同じです。
製造する過程でどうしても薄くなってしまう部分をそのまま処分するにはもったいないもので通常より0.5mm薄いものを製品にしています。合板と薄くスライスしたものを張り合わせているのですが表部分が0.5mm薄いだけです。
あまり本数もないので通常は流通ルートに流れないものです。そういうわけで、安価でタイミングよく手に入れることが出来ました。手に入れられたのは、そこは、やはり材木屋の強みでもあります。
1階の床材にはインドネシアチークの無垢板です。落ち着いた色合いで高級感があります。
施工は一枚一枚の板をスペーサーを挟んで張っていくので手間と時間がかかります。緑のスペーサーは無垢材の収縮を見込んで隙間を開けるために入れています。
チークは、古くから高級家具としてだけでなく、豪華客船の甲板、内装などに使われてきた材木です。
船の甲板はあらゆる気象条件下に耐えうるものではなくてはならないので、過酷な条件でも耐え抜く強さがある材木です。
造作材も床に合わせて色を塗ったり、ミャンマーチークの集成材を使用して統一感を持たせています。
和室の一部にはヒノキのキッコウ加工とホワイトアッシュのキッコウ加工ウレタンブラック塗装のものを用いました。
ヒノキは押入れの下の部分や和室の入り口に使い、ウレタンブラックは床の間に使用しました。
キッコウ加工は特注なので少しコスト高になるのであまり多くは使えませんが、空間のアクセントになり、踏み心地は足つぼを刺激されるような感じで、結構クセになります。
キッコウ加工以外にもスプーンカットやヘリンボーンカットなど、他の加工もあります。
床の間に黒い床材です。壁も黒いので引き締まった空間に仕上がりました。
壁材はまた次回以降にブログに載せようと思います。
竹の床は珍しいかもしれませんが、耐水性に優れていて、寸法安定性が非常に良いのが特徴で、水廻りの洗面・脱衣室に使用しました。